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【クロス工事の見積書】作り方や注意点・内訳を紹介します

クロス工事、見積書の作り方

親方

クロス屋さんが見積りを作るときの参考になるようお伝えします。

クロス工事に限らず、職人さんへの直接の依頼が増えてきました。

このこと自体は「依頼する側」「依頼される側」の両者にメリットがあり、素晴らしいことだと思います。

メリットの構図

  • 依頼する側=中間業者がないので安く工事できる
  • 依頼される側=中間業者がないので適正価格で工事できる

このような構図ですね。

とはいえ、下請けメインで仕事していたクロス職人さんでは「適正な工事金額」が鈍っているかも知れません。※私がそうでした。

なので、この記事ではクロス工事の見積書の書き方をお伝えしたいと思います。

新築や増築の見積書

クロス工事には大きく分けて、新築と貼替があります。

違いは既存クロスを剥がすということと、その処分費です。

まずは、既存クロスを剥がす必要のない新築や増築の見積りについて書いていきます。

新築・増築の見積り内訳

下請け・手間請けの場合は、貼った数量に単価を掛ける単純なものですが、ハッキリ言ってものすごく不当だと思います。

何の保証もない個人事業主から搾取してるんじゃないかな?とさえ思えます。

個人的な意見なので他意はありませんが…

しかし、元請けで仕事する場合には、ちゃんとした適正価格が必要なのではないでしょうか。

ということで、クロス工事に必要な内訳を書きます。

  • 材料費(糊・パテ含む)
  • 施工費
  • 移動経費(ガソリン代など)
  • 養生費
  • 清掃費
  • その他の雑費

最低でもこのような項目は必要だと思います。

一つずつ説明します。

材料費

材料費と言ってもクロスだけではありませんよね。

「糊」「パテ」「ジョイントテープ」「コーナーテープ」などの副資材は無料で手に入るわけではありません。

クロス工事の見積もりは「材工」で出される場合が多いのですが、しっかり把握するためには材料費と施工費を分けることをお勧めします。

理由として、柄のある壁紙では使う数量も違いますし、何より材工ではお客様に伝わりません。

なので材料費として項目をつけたいところです。

施工費

施工費は労務費ですから、技術料を加味した自分の単価を正直に書くべきです。

もちろん、案件の内容によっては全く進まないこともありますので、施工費が変動するのは当然だろうと思います。

移動経費

車の経費ですね、ガソリン代や運搬費などが考えられます。

養生費

お客様から直接仕事を受けるとなると現場管理は自分の責任です。

なので、傷や壊れを防止するために養生も自分で行う必要があります。

傷つきやすい床(無垢材など)の場合は丈夫な養生が必要ですし、ケースバイケースで養生の材料費が変わります。

清掃費

元請けの場合、クロス工事が終われば完了という訳ではありません。

ハウスクリーニングを依頼するにしろ、自分で清掃するにしろ、それなりの金額が必要です。

その他の雑費

雑費は入れておいた方が賢明です。

今は思いつかなくても、何かしらの理由で必要になるものが出てくる場合が考えられます。

もし、最終的に必要なかったら値引きすることで喜んでいただけますので。

その他にも「カッターの替え刃」「道具・機械の消耗費」「廃材費」などとありますが、このあたりは自分で判断すれば良いのではないでしょうか。


いかがでしょうか?このような項目がありますが、下請けでは経費なんて請求できないですよね。

いかに「安く」「早く」できるかを求められ、クレーム処理まで考えなければいけません。

「元請け」では、お客様との直接のやり取りで「適正価格」を主張できますが、その分だけ念入りに時間もかけられますので丁寧な仕上りが期待できます。

この「適正価格」ですが、お客様から見たら決して不当ではなく「安価」だと感じるはずです。

中間業者は「マージン」で社員の給料などを捻出していますので。

クロス貼替の見積書

貼替の場合も「項目」は新築とほとんど変わりませんので、違う部分だけ書いていきます。

クロス貼替の見積り内訳

大きく違いがあるのは以下の通りです。

  • 既存クロス撤去費
  • 廃材処理費
  • 家具等の移動費
  • 養生費

このようになります。

詳しく説明します。

既存クロス撤去費

既存クロスを剥がす手間賃ですね。

これについては施工賃に足しても良いでしょうし、細かく伝えたいなら見積書に項目を作っても良いのではないでしょうか。

廃材処理費

剥がした既存クロスを処分する費用が必要です。

地域によって処分費には差がありますので、自分の住む地域ではどのくらい必要か調べてみると分かると思います。

ちなみに、私が住む宮崎では平米あたり30円くらい必要です。

これはただ捨てるだけなので、運搬費やゴミ袋代は入っていません。

家具等の移動費

何もない状態なら家具の移動費は必要ないかもですが、「机」や「TV」を動かしただけで5,000円とか要求するのは良くないです。

5分、10分で移動できるので、お客さん目線ではボッタくりに近いので。

しかし、壊してしまった場合の弁償も含んでいるなら正直にその事を伝えて折合いをつけてください。

正直な対応には好感がもて、工事がより決まりやすくなりますので。

養生費

クロスを剥がすとかなりのホコリが出ます。

なので、養生費は「材料」「手間」が新築に比べたら余計に必要です。

現地調査の際に伝え、汚してしまいそうな物はできるだけどけて貰えるよう伝えてください。

そのひと手間で養生費の節約につながりますので、お客様にとってもメリットです。

相見積もりになったら?

お客さんが見積りを複数社から取り寄せるのは当然のことです。

むしろ、すべての案件が相見積もりだと思っても差し支えないと思います。

なので、見積はギリギリの価格で提出しないと決まらない….と思ってませんか?…実はそんなことはありません。

詳しくは関連記事に書いてますので、興味があればご覧ください。

相見積もりでも負けない相見積もりに負けてしまうには原因がある!改善しないと死活問題です

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最後に

クロス工事の見積書を紹介しました。

「新築」「貼替」では内容が変わりますので、その点だけ注意が必要です。

できるだけ安く工事をしてあげたいという気持ちもあるでしょうが、最終的に赤字になってしまったらお客様も気分が良くないと思いますので「適正価格」で見積るようにしてください。

という事でこの記事は以上です。

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