親方
クロス職人として生きていくなら選択肢は3つだと思ってます。
これは私の超個人的な意見なので、日記的なブログという感覚で読んでいただけると幸いです
この記事は若い(20代~30代)クロス職人さんに向けた記事になります。
突然ですが、あなたはクロス屋として「将来どうなりたい」ですか?…。
30年のクロス屋人生で私の辿り着いた結論ですが、クロス屋として生きていく道は3だと思います。
- ずっとクロス職人として生きていく(貼り続ける)
- 元請けしつつクロスも貼る(営業もしつつ、クロスも貼る)
- クロス職人からブローカーに方向転換していく(営業のみ)
この3つですが、いずれの場合でも「食っていける」ことが最低限の条件。
つまり、仕事が無いような状態なら、厳しい意見ですが「転職した方がいい」かもしれません。
とはいえ、仕事に困らない状態にするのは簡単ですので、その辺りを解説しつつ、あなたには「どの生き方」が向いてるのか分かるような記事にしたいと思います。
とはいえ、あくまでも私の個人的なブログとしての意見になります。参考程度のつもりでお読みください。
ちなみに、クロス工事における営業とは「集客・見積もり」「材料・職人の手配」「集金・支払い」業務のみのことです。
クロス屋が辿り着く着地点は最終的には3つ
繰り返しですが、クロス屋の着地点は3つだと思います。
- ずっとクロス職人として生きていく
- 元請けしつつクロスも貼る
- クロス職人からブローカーに方向転換していく
今のあなたが将来目指すべき「なりたい自分」はあなた自身が1番分かると思います。
とはいえ、その方法・手段が明確でない方もいるのではないでしょうか。
そこで、「3つ」全部を経験している私が「30年のキャリア」を踏まえつつ深堀したいと思います。
ということで、ひとつずつ見ていきます。
ずっとクロス職人として生きていく
「クロスを貼るのが好きだ」
「貼れなくなるまでクロスが貼りたい」
という方に朗報ですが、私の周りに70歳を超える年齢でも「クロス職人」をされてる方が数人います。
つまり、クロス職人は年を取っても出来る仕事だと言えますね。
長い間ずっと職人を続けるモチベーションは本当に凄いと感じますが…
「なぜその年齢までクロス屋をしているのか?」話を聞いてみると…
- 職人をしている方が気が楽
- クロス職人でも仕事さえあれば食うには困らない、つまり食っていくため
- 取引先が辞めさせてくれないw
このような事を話していました。
とは言っても「若い頃のように無理がきかない」「目が見えなくなってきたので貼るのが辛い」「脚立の上り下りがしんどい」など年齢からくる衰えは避けて通れません。
私は今でこそブローカーのような仕事をしていますが、「クロス職人」をしていた頃は「あっという間」に時間が過ぎてましたし、毎日仕事をしているという充実感がありました。
要するに…
- 営業するより貼ってた方が楽
- 周りに縛られず自由に生きていきたい
- クロス職人を極めたい
こんな性格なら「もう貼れない」と感じるまでクロス屋をしていた方が幸せだと思います。
特に「縛られず自由に生きていきたい」という方はクロス職人だけしているというポジションが1番自由に生きれます。
弟子の間は親方や兄弟子に縛られると思いますが、独立すれば全部自分で決めることが出来ます。
営業は楽に見えるかもですが、実際にはメチャクチャ大変ですし精神的にも辛いです。
このような「ずっとクロス職人として生きていく」のが目標なら、大半の方がすでにクロス職人だと思いますので特別に難しい事はありません。
ずっと仕事がもらえるよう気に入って貰えばOKです。
元請けしつつクロスも貼る
元請けの仕事も受注しつつ、手間請けもするというパターンは人にもよるとは思いますが…私の経験で言うと「1番大変」だと感じました。
特に現場の「ダブルブッキング」で身動きが取れず、職人仲間に「元請けの仕事」を依頼せざるを得ないこともしばしばありました。
手間請けの仕事だとしても断れない仕事はありますので、元請けが増えすぎてしまったら「弟子」「従業員」などを考えないと身が持ちません。
「それじゃあ儲かるでしょ?」
…と思うかもですが、収入的に見ると「元請けをしつつクロスも貼る」というパターンは最下位です。
やり方にもよるとは思いますが、私の場合ではクロス職人だけしている方が稼げてました。
「貧乏暇なし」という言葉がありますが、まさに貧乏暇なしなのが「元請けをしつつクロスも貼る」というクロス屋時代でした。
理由はと言うと「見積もり」ですね。
見積もりにはそれなりの時間が必要で、時間をかけたにも拘わらず「受注できなかった」なら何もしてないのと同じですよね。
滅多にある訳ではありませんが、クロス職人をしていると「元請け」の仕事が舞い込むこともあります。
しかし「相見積もり」なら辞めておいた方がいいです。
「将来的には全ての仕事を元請けにしたい」という志がある方のみにおすすめします。
※弟子については参考記事をどうぞ。
クロス職人からブローカーに方向転換していく
現在の私は「仕事を取ってきて下請けに依頼する」…要するにブローカー的なクロス屋をしています。
私の経験で言えば「ブローカー」が金銭的には1番稼げます。
とはいえ、どんどん仕事を取ってきつつ、仕事を請けてくれるクロス屋さんも探す必要がありますが…。
「ブローカーになりたい」と思っても急には無理なので、徐々に方向転換していくのがベターだと思います。その間に「弟子」や色んなクロス屋さんと知り合い大切にすればOKです。
ブローカーに必要な要素は…
- 動きが良いこと・フットワークが良いこと
- いつでもすぐに連絡が付くこと
- 状況に応じた最善の交渉ができること
この辺りだと感じています。
見積もりが少々高くても「動きが良くて、いつでも連絡がOK」しかも「論理的な交渉」が出来るならあなたを選んでもらえます。
たまにクロスが貼りたくなりますが、私の場合は「部分張り替え」のようなちょっとした仕事で解消していますw
もし、クロス屋として最大限稼ぎたいのであればブローカーを目指せば良いと思います。
失敗しても「クロス職人」に戻れば良いだけですので。
元請けの仕事を探す方法は参考記事をどうぞ。
仕事がないなら「ゆっくり丁寧」を心掛ける
クロス職人としての仕事がないなら「綺麗な仕事が出来ていない」のかもしれません。
私の経験では、性格に多少の問題があったとしても「綺麗な仕事」をするクロス屋さんは需要があります。
つまり、徹底して「綺麗な仕事」を心がければ仕事が切れて困ることはありません。
「どんな仕事が綺麗なの」…という人は「問屋の営業マン」でもいいですし「知り合いのクロス屋さん」でも構いませんので…
「うまいクロス屋さんって誰?」と聞いて、現場を覗き自分の目で確かめてください。
ちなみに、私が感じる上手いクロス屋さんはと言うと…
- どんな時でも現場が綺麗(掃除が完璧)
- 下地作りに時間をかける
- 下地が悪ければ報告し手直しさせる
こんなクロス屋さんです。
例えば「ジョイントが開かない」などの基本的な事が出来るのは言うまでもありませんが、クロスを貼る以外の部分に気を使うクロス屋さんです。
経験を積むと自然に「効率の良い方法」が身に付きますが、逆に考えると「現場が綺麗」なこと「下地に時間をかける」ことはクレームを避ける最大の防御だと言えます。
要するに、仕事が無いというクロス屋さんは「現場を綺麗」に保ち「下地を丁寧に作る」ことから始めれば認められて仕事にありつけるのではないかと思います。
とはいえ…
- 柄が合っていない
- ジョイントが隙いている
- 切り口が汚い
この辺りの基本的な事が出来ていないなら技術の熟練度を上げる事も必要です。
ジョイントについては関連記事をどうぞ。
まとめ
最後までご覧いただきありがとうございました。
この記事は個人的な日記(ブログ)のつもりで、若いクロス屋さんに向けた今後の方向性について記事にしました。
クロス屋には「3つのパターン」があると言いましたが、それ以外の道があることも重々承知しています。
とにかく、クロス屋として生きていくなら「今」に集中しつつ「将来」を考えるのも悪くないと思いますので、一つの参考として頭の片隅にでも置いて頂けると幸いです。
この業界の未来は若いクロス屋さんにかかっています。
あなたが中心になる時代はすぐそこですし、必ずやってきますので今はきつくてもどうぞ頑張ってください。
という事でこの記事は以上です。
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