親方
クレームにちゃんと向き合ってますか?
プロである以上、できる限りクレームは出したくはありませんが、建築は1人では完成しませんから実際のところ避けられないクレームもあります。
とはいえ、クレーム処理はかなり大事な仕事だと思います。
なぜかと言うと、クレーム処理次第で今後の結果が大きく変わってくるからです。
具体的には以下の通りです。
- クレーム処理で手を抜くと今後の付き合い(仕事)がなくなる
- クレーム処理に真摯に向き合えばお得意さんになり重宝される
よく「ピンチはチャンス」だと言いますが、クロス屋にとってのクレーム処理はまさにピンチとチャンスが背中合わせの出来事だと言えるのではないでしょうか。
私は下請けさんに仕事を依頼する機会も多いので、幾多のクレームに対応してきました。
そして、クレーム対応に協力的な下請けさんと不適切な対応をする下請けさんを数多く見てきました。
言うまでもありませんが、長い付き合いをしているのはクレーム処理が有能なクロス屋さんです。
ということで、この記事では「クレームが出た時に信頼を得る対処法方」を紹介したいと思います。
クレームは決して「悪」ではない
冒頭でも書きましたが、「避けられないクレーム」は存在します。
例えば
- 下地
- 打合せミス
- 製品(クロス)の不具合
- 環境
このように、自分が精一杯気を付けて注意しても免れないクレームはありますので、「クレーム=職人の手抜き」とは言い切れません。
ただ、お客さん目線では責任がどこにあろうが、誰のせいなのか?等はほとんど関係ありません。
要するに、お客さんが納得いく仕上がりになれば問題は解決します。
とはいえ、苦情を申し立てたお客さんは多少なりともご立腹ですので、お客さんに直接対応し、クレーム処理する当事者は気まずい雰囲気と向き合わなくてはなりません。
こうなると、当事者は「自分の責任では無い」という主張もしたくなりますが、それよりも大切なことがあります。
クレームを付けたお客さんと向き合う
「まさか」と思う方もいるかも知れませんが、クレームを付けたお客さんの大半とは最終的に仲良くなれます。
これは私の長年の経験から言える事なので、やり方さえ分かれば誰でも簡単に真似できると思います。
そのやり方をざっくりですが説明したいと思います。
と、その前に、まず、知っておきたいことは・・・
「お客さんはお金を払ってクロスを貼って貰っている」
という事実です。
当然と言えば当然ですが、自分が買ったものが不良品だったなら誰だって気分を害しますし、取り換えてもらうのは当たり前の常識です。
つまり、お金をもらう側はお客さんが求める物を提供する必要があると言うことになります。
そして、大半のお客さんはクレームを付けた箇所が綺麗になり、完全に納得すれば気分が晴れます。
これが真実です。
要するに、クレーム問題を解決する本質はこういうことになります。
クレーム処理に手を抜かず、誰が見ても文句のつけどころがない状態に補修することがポイント
このことはクレームに向き合うと同時に、お客さんとも向き合った行為になりますので、結果的にお客さん自体と仲良くなれる可能性が残ります。
クレームをチャンスに変える
繰り返しになりますが、ピンチとチャンスは紙一重の関係だと思います。
そもそも、クレーム処理は苦情に対する対応ですので、心象的に不利であることに変わりませんが、あなたの対応が迅速で好印象を持って貰うことが出来ればあなたの評価はぐっと上がります。
私を例に出せば、下請けのクロス屋さんがクレームに対して素晴らしい対応をしてくれたら一気に信頼度が増し、「今後も仕事を依頼したい」と考えますし、私に限らず誰だってこのように考えるはずです。
逆に、「クレームは自分のせいではない」と嫌々対応するクロス屋さんも多いですが、そのような態度では損をすることはあっても、得することは一つもありません。
結論ですが、「絶対にクレームを出さない」なんてことは不可能ですので、心を大きく持って朗らかに対応することが上手くいく秘訣かも知れません。
こんな感じでこの記事は以上です。