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【一般論】クロス屋が下手だと思われる要素を教えます

下手なクロス屋は隙間に注意

親方

この道30年クロス職人の親方です

上手いと思われるクロス職人になりましょう

結論から言いますが「クロスの仕上がりが悪い」「仕事が雑だ」と思われる理由はそんなに多くありません。

  • 隙間
  • 下地
  • 倒れ

大まかに言えばこの辺りの要素が原因となり「腕の良し悪し」を判断されています。

要するに、この要素を抑えることで腕の良い職人だという信頼がもらえますので、下手だと思われたくないなら力を入れるポイントだと言えます。

この記事ではこの辺りについて詳しく解説したいと思います。

下手なクロス屋とレッテルを貼られる原因

私は下請けのクロス屋さんに仕事を依頼しています。

なので、依頼者が「どんなクロス屋さんに頼みたいのか」自分自身がよく分かっています。

ズバリ言うと、苦情やクレームを一切出さないクロス屋さんです。

ただ、お客さんからの「苦情」や「クレーム」の原因はほとんど同じような内容です。

つまり、苦情やクレームは回避できます。

そんな苦情になる原因について深堀していきます。

隙間

隙間については言うまでもないと思いますが

  • ジョイント
  • 巾木・廻り縁
  • ドアや窓の枠

これらの隙間は結構な確率で指摘されます。

特に、ジョイントについてですが、隙間にコーキングを詰めて補修した結果、クロスが汚れてしまい補修前より状態が悪くなってしまっていることもあります。

補修するのは大事ですが、補修前より悪くなっては補修の意味がありません。

最悪の場合、「貼替」を要求されますので、その後の信頼関係さえも揺らぎかねません。

ちなみに、仕事の上手いクロス屋さんじゃなくても一般の人は全く問題ありません。

詰まるところ、隙間の対処法はこういうことです。

  • ジョイントに隙間ができたら「ぺネット」で補修する
  • 巾木・廻り縁などの隙間はコーキングを打つ
  • ドア枠・窓枠などの隙間にもコーキングを打つ

たったこれだけで「下手」というレッテルを回避できるのです。

ただ、本音を言えば、私自身はできるだけコーキングを使いたくありません。

完全に個人的な好みですが、コーキングをベタベタ打っている仕上がりが綺麗だと思えないからです。

それに、コーキング費用がもったいないですし、織物や色物のような材料にはコーキングは使えません。

ちなみに、私の場合ですが、コーキングが使えない材料は厚みのある地ベラを使い厚切りで対処しています。

隙間が酷いならコーキングを先打ちして隙間を塞ぎます。

こんなことをする必要はありませんが、お客さんは「隙間」が嫌いです。

下地

下地とは「パテ跡」や「入隅・出隅」の処理です。

パテの技術が未熟だと感じるなら、ペーパー処理は必ず丁寧に行う必要がありますし、パテに「痩せ」があれば面倒かも知れませんが、もう1度パテを打つ必要があります。

あと、現場の予算や指示にもよりますが「コーナーテープ」を使うことで真っすぐ通った出隅になり、クロスの仕上がりが非常に良いので予算を上げてもらってでもコーナーテープを使った方が良いです。

入隅については、「隙間」が酷いようならパテで隙間を埋めると後々、クロスが膨れたり破れたりしません。

少なくとも2㎜以上隙間があるようなら、入隅にもパテをすることをお勧めします。

入隅の隙間が酷いようならコーナーテープを使うのも1つの対処法方です。

倒れ

「倒れ」とは、そのままの意味ですが「クロスの傾き」です。

無地のクロスでは目立ちませんが、柄物を貼る際には「墨出し」に気を付け垂直に貼る必要があります。

縦柄やタイル柄、レンガ調などは特に目立ちますので墨を出す手間を惜しまないことが必要です。

墨出しの方法については関連記事をどうぞ

壁紙の割り付け【割り付け】壁紙を美しく貼るために知っておきたい墨出しの方法

繰り返しになりますが、苦情やクレームの原因のほとんどは今紹介した

  • 隙間
  • 下地
  • 倒れ

になります。

補足するなら「ジョイントの位置」も考えると、よりパーフェクトに近づくのではないでしょうか。

クロス屋が気を付けたいジョイントの位置

クロスのジョイント位置について少しだけ紹介したいと思います。

結論は、「目立たない位置でジョイントする」のがセオリーです。

たとえば、ジョイントの入る「柱型」なら、部屋の入り口面を避けてジョイントすれば目立ちません。

もっと言えば、天井の照明付近もジョイントが目立つ場所になります。

要するに、気になるポイントを避けつつ、ジョイント位置を決めれば苦情を避けることに繋がるということになります。

少し脱線するかもしれませんが、ジョイントは地ベラで切るより「定規」で切る方が目隙き(ジョイントの開き)を防げます。

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また、「左右からの寄せ」を徹底すれば驚くほどジョイントに隙間ができないはずです。

それでもジョイントが開くなら、水分の少ない「硬めの糊」を使うことも必要です。

話を戻しますが、苦情やクレームが一切無ければ「腕の良いクロス職人」だと評判になりますので、喰いっぱぐれることは無いはずです。

まとめ

最後までご覧いただきありがとうございます。

この記事では「下手だと思われる理由と解決策」を紹介しました。

今回は私のやっているツイッターに「苦情を避ける方法が知りたい」という質問がありましたので、需要があればと思い記事にしました。

この記事で1番伝えたかったことは「お客さんは隙間が嫌い」だということです。

ということでこの記事は以上です。

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